聖山・シャスタ山(Mt. Shasta)

カリフォルニアと聞くと、多くに人は、海と太陽、大都会、ハリウッドなどをイメージしてしまう。
しかしそれは、カリフォルニア州の半分以下の姿でしかない。 あとの半分以上は、米本土の最高峰ホイットニー山(4,418m)など、4,000メートル級の山々が、ずらりと連なる山岳地帯なのだ。
とくに、北部は、山また山の土地で、ノースウエストの脊梁(せきりょう)、カスケード山脈の南端はここでシェラネバダ山脈へとつながっている。
シャスタ山は、聖なる山として、ネイティブアメリカンの聖地でもあり、日本でも数年前から世界有数のパワースポットとして知られるようになってきたようだ。

カスケード山脈の南端にそびえる白い巨峰,「聖山」シャスタ山。
南側の高い山が男性エネルギーを象徴するシャスタ、北側の低い山が女性エネルギーを象徴するシャスティーナ

シャスタ山はオレゴン、カリフォルニアの州境から60キロ余りのところにあり、その白く輝く大きな山は、南オレゴンからはっきり見えるので、とてもわかりやすい。

この山の麓の、すぐ西側をI-5が通っているので、天気の良い日に、ここを走れば、すぐに、あの山だ!とわかるはず。

ちなみにシャスタ山は「世界七聖山」のひとつと言われているようで、ほかには、カイラス山(チベット)、富士山(日本)、エベレスト(ネパール)、シナイ山(エジプト)、サンフランシスコ・ピーク(アリゾナ)、ハレアカラ(ハワイ)だそうだ。
(中には、セドナを入れている「世界七聖山」もあるようだ。)

いったい誰が、世界七聖山などと言うものを決めるものやら?・・・それは不明だが。(^O^)

シャスタ山は、カスケード山脈に連なる火山(17の火山有り)のその南端から2番目の火山。 そう、シャスタ山は、こんな静けさを感じる美しい山なのに、火山なのだ。ちなみに、一番、最近の噴火は18世紀で、その後1977年に東面での火山泥流が記録されているものの、火山活動としては鳴りを潜めた状態にある。
シャスタ山の概観で有名なのは雲。下界はよく晴れているのに、山の頂にだけ笠をかぶったような雲が現れる。

この雲は、レンズ雲(Lenticular Clouds)とも言われ、天候の変化があるときに現れる。

だいたいは、天候が悪化するときの前触れとして現れるようだ。
シャスタ山は、有数のレンズ雲が発生する山として知られている。それにしても、実にミステリアスな雲が多くかかることでも有名なのだ。

秋のシャスタ山
夏のシャスタ山

まず、先住民の言い伝えでは、大いなる精霊(Great Spirit)により、この世界に最初に創られた山とされるのが、シャスタ山。
シャスタという名前は、古来より、ここに住んでいた部族のひとつシャスタ族に由来する。
山頂付近には、いまだに聖域が多々あり、静謐・厳粛な雰囲気を感じることだろう。シャスタ族をはじめ、カルーク族、ウィンツ族など多くのネイティブアメリカンの部族がこの地に暮らしていた、スピリチュアルな長い歴史ある場所でもある。

多くの先住民は、豊かな自然の恩恵を受けながら暮らし、松の木で住処やボートを造り、食料は鹿やサケを捕獲。またドングリなどの採集もし、薬草も豊富にあったようだ。それぞれの部族はテリトリーを守り、部族間による争いもほとんどなかったと伝えられている。
今でも毎夏、パンサー・メドウズでは、山開きの儀式が開かれる。

パンサー・メドウズ/ Panther Medows

「パンサーメドウズ」は、シャスタ山の中腹(標高2,000メートル)に位置する場所で、 冬は積雪のため車では訪れることができないため、毎年雪解けを待って人々が訪れる。 メドウ(湿原)にセントジャーメインの変わり身であったパンサーが現れたことからその名が付いたのだそうだ。

セントジャーメインSaint Germainというのは、聖ジャーメイン、日本では、サンジェルマン伯爵といえば、あっと思い当たる人もいるだろう。
神出鬼没でヨーロッパ各地に出没した人で不老不死、化学や錬金術にも精通し、バイオリンの名手でもあり、誰も彼の正体は知らない、実にミステリアスな人物。
詳しくは、こちらを→ サンジェルマン伯爵

パンサーメドウズは、ウィンツ族にとっては、「生命の源」であり、一番大切な聖地でもある。
ここには、まるで桃源郷のような花畑が広がり、その奥から湧き出る泉の豊富さに驚かされる。
それは、彼らにとって、「かけがえのない生命の水」であり、スピリチュアルの源でもある。今でも彼らは、聖なる泉の源で祈りを捧げることを忘れない。

いずれにしても、パンサー・メドウズは、この周辺のパワー・スポットの中でも、いちばん神聖な場所なのだ。
先住民の言い伝えに、こんなものがある。
「山には祈りは捧げ、大いに歩きこと。しかし登ってはいけない。創造主ワカが訪れる時の住まいだから」

そのため、先住民は登山はしない。彼らにとっては、山頂は、じっとながめるものなのだ。
また、夏場に、ここを歩き回れば、多くの可憐な高山植物がみられることだろう。

スチュワート・ミネラル・スプリング / Stewart Mineral Springs

針葉樹に囲まれた、森のなかにある温泉。ネイティブ・アメリカンによって発見され、強力なヒーリングパワーを持つ、世界有数の癒し温泉として知られている。個室のバスタブスタイルにはいり、ヒーリング・ミュージックを聞きながらの入浴後、ドライサウナ、そして、クリーク(小川)に飛び込み、これを3回繰り返すと、体の毒素をすべて出し切り、身も心もリフレッシュできる。


1875年、植民団のヘンリー・スチュワートがオレゴンへ移動中、馬車が沼地にはまり困っていた。そこに現れた親切なネイティブアメリカンが、馬車が抜け出すのを手助けし、傷付いた馬を自分たちが使っていた泉で癒してたのがきっかけで、この泉が発見された。・・・というエピソードがある。

キャッスルレイク / Castle Lake

風光明媚なシーニック・ドライブ・コースを抜けて、森林浴を楽しみながら、たどり着いたところは、風の音しか聞こえない静けさの湖。
澄みきった透明な湖には、光の妖精がすむと言われている。 子供の心を持つ者には、妖精が姿を現すという。

ハートレイク / Heart Lake

キャッスルレイクからさらに山道のトレールを歩いて40分、『選ばれし者のみがたどり着ける』と言われる神秘的な湖。
それだけ、ここへ通じる道は、少々トリッキーでわかりにくい。たどり着けば、そこは、愛のエネルギーで溢れているハートの形をした湖。瞑想する特別な場所とも言われ、瞑想によって母なる大地と繋がり、愛のエネルギーを深く感じる事ができる場所。


ラベンダー農場 / Mt. Shasta Lavender Farms

Weedから車で約20分、広大な敷地にラベンダーが一面に広がる。ここでは、良質のラベンダーのエッセンシャルオイルなどのラベンダー製品も購入できる。また、よく冷えたラベンダーレモネードが最高。 ラベンダーは万能オイルとして、アロマテラピーではもっともメジャーなエッセンシャルオイル。肉体の痛みを和らげ、神経を鎮静させる。古代ローマ人はその香りと治療目的で入浴に用いたようだ。

モスブレー滝 / Mossbrae Falls

モスブレー滝は、マウント・シャスタ・シティの南、位置するダンズミュア (Dunsmuir) という町にある。 太陽の光を反射して、クリスタルホワイトの輝きをみせる滝ノ水と緑色の苔むした岩のコントラストが美しい。この滝の水は、サクラメントリバーに注ぎ、大きな川となって流れていく。清涼な滝の水からは、多くのマイナスイオンを発生させ、さわやかなエネルギーにあふれる場所だ。また、この場所には、虹が現われることも多い。 モスブレーの滝へ行くトレイルは、線路の脇にあり、映画「スタンド・バイ・ミー」気分をまねて、さび色の鉄橋を渡り、線路上を歩いていく人が多い。

シャスタ山の伝承

この山では、奇妙な光や音がよく見聞きされる。レンズ雲や影、はっとするほどの美しい夕焼け空が、さらにこの山を神秘のベールに包んでしまうのかもしれない。
シャスタ山には、多くの地下へ繋がる洞窟が存在し、12,000年前に大西洋に沈んだレムリア大陸から、移り住んできたレムリア人達が、地下都市を建設し、現在も地球の5次元世界に存在するとも言われている。

●興味ある方には、この本をお勧め↓
シャスタ山で出会ったレムリアの聖者たち

本書は1946年に出版されているから、執筆されたのはそれ以前、おそらく第二次世界大戦中かその直後、著者が外国人なのか、カリフォルニア出身者なのか、アメリカに移民してきた者なのか、まったく詳細は不明。
シャスタ山でレムリア人と遭遇したスピリチュアル世界の体験レポートのスタイルで執筆されている。


その他にも、前述したセント・ジャーメインの人類愛を説く不老不死の預言者、宇宙からの来訪者・・UFOが多く現れる場所、別次元への入り口、精霊が住まう場所、富士山にも通じる地底回廊、ボルテックスと呼ばれる地磁気の渦のあるパワースポットなど、霊性、スピリチュアルに関するものは多く存在している。
シャスタ山にまつわる多くの信仰、伝承があり、この地ほど多くの伝説が語られる土地は他にも類をみない。

事実、ヒーラーやチャネラーが多く訪れる場所でもあり、ワークショップやセッションなど行なわれ、ヒーリング、リーディングなどのセッションを受けることも可能。さらに、ネイティブアメリカンの儀式、スエットロッジも時期によって体験も可。
スェットロッジとは、アメリカインディアンの伝統的な儀式で、心身の健康、浄化、または精霊との交信のために、通常暗くした小屋に入り、香草を焚き瞑想する。部族によって多少の違いはある。→スェットロッジについて

また、ヒーリンググッズを扱うショップも充実していて、様々なクリスタルや、クリスタルボール、オーガニックグッズなどのショップも充実している。

麓の町としては、マウント・シャスタが表玄関に当たるほか、3つの町がある。I-5で結ばれているため、アクセスはすこぶる良い。山麓ではアスパラガスなどの高原野菜などの栽培が行われている。
>>下記は、街の冬景色とコテージに現れる鹿

北カリフォルニアはレディングから北、シャスタ湖を始めとして、森と山と湖の豊富な地域なのだ。それは、広大な総合リゾート・エリアでもある。

白銀に輝く山頂は、氷河と万年雪を戴き、その雪解け水はサクラメント川の源となり、サンフランシスコ湾に注ぐ。新鮮な湧き水をひとくち飲めば、その甘露なこと、この上も無い。
水といえば、ここは、ナチュラルミネラルウォーターのクリスタルガイザーの源泉でもある。

夕暮れのレンズ雲

飛行機からみた風景
>>>Topへ戻る

新しい情報をお寄せください

皆様の情報をもとに作成していますので、常に情報をお待ちします。
掲載させて頂く場合は、情報確認の上掲載前にメールにてご連絡致します。